千葉県は、関東地方の南東にあり、三方を太平洋、東京湾に面した長大な海岸線を有しており、県庁所在地は千葉市です。東京湾に面した地域は臨海工業地帯として我が国の工業生産の一角を担い、空の玄関口・成田空港を有することで経済や物流で首都圏の機能を果たしています。一方、西部には東京ディズニーリゾートや幕張メッセなどの集客施設が多く散在し、東京のベッドタウンとしても人気を集め、顕著に人口が増加しました。なお、商工業も盛んですが、温暖な気候を生かした農業も盛んに行なわれ、生産額は常に上位に位置する農業県の側面もあります。千葉県の歴史としては千葉県は古来、総国（ふさのくに）と一国でしたが、大化改新以後、上総（かずさ）国、下総（しもふさ）国、安房（あわ）国の三国に分かれました。平安時代に入ると、千葉氏が三国を支配し、以降300年以上にわたって勢力を維持します。しかし室町時代になると新田氏の子孫である里見氏が三国を治め、関ヶ原の戦い以後は幕府の直轄地や旗本知行地となりました。やがて明治政府誕生後、木更津県、印旛県、新治県の3県となり、のちにこれも統合されて千葉県が誕生します。その4年後には利根川を境にして茨城県との管轄替えが行なわれ、現在の行政区域が誕生しました。気候としては半島に位置するうえ、平均標高も低いため全体的には年間通して温暖な気候で全域が太平洋側気候に属しています。しかし、一年中温暖な海洋性気候である南房総や北東部沿岸地域に対して、下総台地などの内陸部は内陸性気候で冬の寒さはより厳しく、高い山地がないにもかかわらず意外にも多様性に富んでいます。しかし、天気予報などで示される地点は、気象台や旧測候所（現・特別地域気象観測所）のある銚子、千葉、勝浦、館山といずれも海洋性の気候が強い地点のみであるため、県内内陸部の気温とは大きくかけ離れている点も少なくない特徴があります。

 

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